古賀先生の熱意とユーモアにあふれる指導

「嘉納治五郎先生の名前と精力善用・自他共栄をおぼえよう!」

「柔道が強くなりたければ、優しい人になってください」

「技をおぼえることも大事だけど、基本的な動きや体力が大事!」

「8割打ち込みをしてみよう!」


平成28年2月28日(日)、水元総合スポーツセンター体育館完成記念事業の一環として、バルセロナ五輪金メダリスト古賀稔彦先生をお招きして少年柔道教室が開催されました。

教室に先立って、古賀先生の選手時代のご活躍を映像で紹介されました。

そしていよいよ教室の開始です

まずは、子ども達との交流も兼ねて、古賀先生のユーモアを混じえたお話から始まりました。

「柔道をつくったひとの名前を知っている人、手を挙げて・・・。」

「嘉納治五郎先生は、みなさんに優しい人間になってほしくて柔道をあみ出したのです。」

「精力善用・自他共栄という言葉も、今日おぼえて帰ってください。」

その後、技の講習に入るのかと思いきや、足指じゃんけんという足の指を使ったユニークな運動やアヒル歩き等の紹介と実践を致しました。

「先生方もお聞きいただきたいのですが、技の習得も大切なのですが、身体の運動能力やバランス能力等を高める基礎的なトレーニングもとても重要です。私が経営している古賀塾で毎回行っている方法を紹介します」とのこと。

続いて、いよいよ技の講習に入りました。

背負投の系統の技の入り方(4ポイント)と、払腰系統の技のポイント(立ち位置を三角形で考える)に分けて、子ども達にもわかりやすく、熱心に教えてくださいました。

模範の技を披露してくれたときは、メダリストの技をまじかでみることができて、会場からどよめきが起きたことも・・・。

最後は、「ふだんの打ち込みは5割くらいの力で繰り返していることが多いと思うけど、投げる直前までをイメージした8割打ち込みをしてみて下さい」と、毎日の打ち込み練習のバリエーションを教えていただきました。

全体を通じて、一流の柔道家ならではの着眼点で子ども達を指導してくださり、子ども達や指導者、保護者にとって、かけがえのないひと時となりました。

また、印象的だったのは、柔道を心から愛しておられるのだという姿勢と、それを次世代の子ども達に広く伝えようとする愛情に満ちあふれた指導法です。

「柔道は、強くなればなるほど優しくなる。強くなりたい人は優しい人になってください」と何度も繰り返しておられました。


 

ところで、柔道教室の開催に先立ちまして、小学生による投げの型と指導者による護身術の演武がありました。

○投げの型

取 小杉道場 砂川英輝花(6年)
受 小杉道場 佐藤心南(4年)

 

○講道館護身術

取 東京拘置所 小熊義孝(六段)
受 片岡道場 中田貴司(六段)